vol.16

照明を通じて世の中を変えたい!

waves
高橋 浩次氏

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高橋 浩次氏

『流れ』に身を任せて起業を選択

イルミネーションの企画やデザイン、レーザーやムービングライトなどの特殊照明を使った演出、照明のデジタル制御システム開発、照明パーツの販売など行うwaves。代表の高橋浩次氏は、イベントの照明演出を行う会社や大手メーカーなどで働いていた。
「もともとステージ関係のレーザーやムービングライトなどの開発や運用を行っていました。前職では大手テーマパークでライティングマネージャーを担当していましたが、常々クリエイターとしての仕事をしたいと考えていました」
ただ、起業への『憧れ』はなかったという。
「光の演出を通じて現代の日本人が忘れてしまったものを取り戻したい。」
想いを実現するための第一歩として、勤めていた会社を退職した高橋氏。起業してイメディオに入居したのは『流れ』だった。
「起業するほかに、転職するという選択肢と、海外で仕事をするという3つの選択肢がありました。どうするか考えている時に、イメディオとの出会いや周囲の後押しがあって起業しました。流れというか成り行きというか……。我を押し通すよりも、ある程度流れに任せた方が、経験上うまく行くことが多かったもので(笑)」
上記のような理由により、起業直後はクライアントも売上見込みもゼロだった。それでも人の縁から徐々に仕事の依頼が舞い込み、現在は冠婚葬祭関連企業の照明顧問に就任するなど、着実に売上が積み上がっている。また、自ら海外に足を運んで発掘した照明パーツをインターネットで販売するなど、新しいチャレンジにも積極的に取り組んでいる。
「今年中には家庭で使えるオリジナルの演出照明をリリースする予定です。製品企画にはパーツ販売での経験がものすごく役立っています。」

イメディオに入居すれば「ひとりじゃない」

『光で人々の心を豊かにしたい』という想いの実現をめざす高橋氏。イメディオとの出会いは、Makersラボだった。
「起業する以前に、3Dプリンターで照明パーツの試作をしようとMakersラボをビジター利用したのがイメディオとの最初の出会い。訪れて初めて、インキュベーション施設の存在を知りました。それでいざ起業しようという時にイメディオのことが頭に浮かんだんです」
イメディオに入居して実感するのは、決して「ひとりじゃない」ということ。
「フリーランスにありがちな自宅事務所だと、メリハリが付きにくいし刺激がない。インキュベーションマネージャーに相談したり、入居企業の方々と話し合ったり、アドバイスをもらったりできる環境があるのは本当に良いですね。アドバイザーや仲間の存在は本当に大きい。時には、ふとした雑談がビジネスのヒントになることも少なくありません」
イメディオに入居したから今がある、と高橋氏。
「イメディオに入居したおかげで、ビジネスプランが中途半端な状態からでもここまでやってこれた。起業では様々な壁をブレークスルーしなければ成りませんが、イメディオのサポートが無ければ、おそらく頓挫していたと思います」
これまでは、自社開発製品の試作でMakersラボをよく活用していたが、これからは製造、販売に取り組んでいくことになる。
「今後はプロモーション動画の撮影や販売戦略の相談など、イメディオスタッフの皆さんにサポートしていただくのはもちろん、入居企業の方々ともコラボレーションしながら事業に取り組んでいきたいですね」

ゆらぎを大切にした演出照明を居住空間に定着させたい

仕事に取り組む上で大切にしていることをたずねると、「世の中にどんな影響を与えるのかをいつも考えている」と。
「利益を上げるために、法律に抵触さえしなければ何でもやるという利益至上主義ではダメ。世の中に良い影響を与えると思えば進んでやるし、その逆ならやらない方がマシ。たとえ世の中に与える影響力が微々たるものでも、その影響の質を吟味する。この姿勢は大切にしたいです」
最後に、今後の展開について話をうかがった。
「インターネットによる集合知を得たことで、世の中は『新たな自給自足の時代』に突入したと思います。これからは大人や子供たちに、消費する楽しさだけではなく、モノを作る楽しさを提供していきたい。スローライフで環境にもいいですしね。」
変革の時代、高橋氏自身も新たな事業を模索し続ける。
「ガジェット的な演出照明を居住空間に定着させたい。将来的には、さまざまな宗教施設や遺跡などを光で演出したい。その日をめざして、照明を通じて人々の心を動かすために、ハイテクとアートが融合した光の演出を提案し続けます」
掲載日 2015年2月10日
取材・文 株式会社ショートカプチーノ 中 直照