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vol.11

プロダクトデザインをもっと身近な存在にしたい!

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是枝 靖久氏

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是枝 靖久氏

自分の可能性を試すために独立

3D CADスキルを生かした工業デザイン、筐体設計、3Dデータ作成などを行うreeddesign。代表の是枝靖久氏は、樹脂成形による電装品や医療器具のプロダクトデザインなどを多数手掛けてきた。
「プロダクトデザインを専門に行う事務所で働いているときに3DCGに出会いました。当時はまだ3DCGを生み出すCADの創生期で、CADソフトが数百万円、CADを動かすコンピュータが一千万円以上する時代でした。私自身、この事務所で3DCADソフトの操作をはじめ、今の仕事の礎となる多くのことを学ばせてもらいました」

良い環境で働けていたと語る是枝氏が、それを捨ててでも独立したいと考えたきっかけは3DCGを取り巻く環境の変化だった。
「パソコンでCADを扱えるようになり、数十万円あれば個人で3DCGを扱える時代になりつつありました。ならば自分で好きなことをやってみたい、自分ひとりでどこまでできるか挑戦してみたいという気持ちがわき上がってきたんです」

そして起業し、現在はreeddesignの代表としてプロダクトデザインを行いながら、切削加工機や3Dプリンタを駆使し、自らデザインしたプロダクトの商品化をも目指している。
「3Dプリンタの精度が向上すれば家庭に入り込む可能性も十分ありますが、データ作成は簡単じゃない。そこで3Dプリンタで出力できるデータ販売などを通じて、一般の人々にも楽しさを伝えたい。プロダクトデザインの技術を活用してビジネスが展開できるチャンスだと思っています」

充実したイメディオの施設に心が揺さぶられた

イメディオに入居したのは、偶然が重なって実現した。
「入居企業である株式会社テクノソリューションズの姫川氏からセミナー講師の紹介をいただき、打ち合わせのためにイメディオを訪問したのがきっかけです。打ち合わせ後、施設内を案内していただいた際に気に入ってしまって(笑)」

会議室やセミナールームビジネスカフェ、さらにはシャワールーム完備など、充実したハード面に心が動かされたという。実際にクライアントからの評判もすこぶる良い。
「当社のような小さな会社にとって、打ち合わせスペースが事務所内に必要ないのは大きい。また、コスト面でも負担が小さく、海が見える環境の良さやサウンドスタジオ(音響スタジオ)があることも決め手となりました」

将来的には、会議室やPCトレーニングルームでの自主セミナー開催も視野に入れている。
「独立時、CADを学びたい人が増えるだろうと予測していました。現在は大阪芸術大学と京都精華大学で学生に教えたり、『Rhinoceros ver.5 入門』という書籍を執筆するなど、自分なりに3DCGの普及に取り組んでいます。将来的には趣味でCADを触ってみたい、3Dプリンタを楽しみたいという人向けに、イメディオでセミナーを開催したいですね」

さらに是枝氏は異業種が集う環境やサポート体制も気に入っている。
「異業種の人と交流するだけで刺激になります。また、起業したら経営という大きな課題がありますが、イメディオには経営面をフォローしてくれるセミナーや経営をサポートしてくれるスタッフがいて、とても助かっています」

3Dプリンタの可能性を自らのビジネスに生かしたい

プロダクトデザイナーとして活躍する是枝氏が仕事で大切にしていること、それは『クライアントが求めるものをいかに提供するか』という点。
「プロダクトデザイナーに求められるデザイン力とは、いかにクライアントが作りたいイメージを形にして返すか。デザイナーによって返す答えは異なるでしょうが、それはデザイナー個人のセンスですから十人十色。クライアントが自分たちに合う色を選べば良いのですから。それがデザインだと思います」

最後に今後の展開についてお話をうかがった。
「企業向けのプロダクトデザインは、これまで通りしっかりと取り組んでいきます。それに加えて、3Dプリンタで使えるデータの販売やCADのモデリング手法などのセミナーなどにも取り組んでいきます。新たな取り組みを通じてプロダクトデザインを趣味の領域までハードルを下げる、ということに挑戦したいんですよ。さらに、そこからもう一歩進めて、3Dプリンタをはじめとしたハードの進化をプロダクトデザイナーとしてのビジネスにどうつなげていくかを模索し、答えを見つけたいですね」


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入居期間 2014年3月~2016年3月

※本インタビューは入居期間中に実施されました。

掲載日 2014年11月26日
取材・文 株式会社ショートカプチーノ 中 直照氏